蔡国強展について
今年はまだまだなぜか暑い日が続いていますが、夏も終わりましたね。
私の今年の夏の思い出の一つに国立新美術館で開催されていた 「蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる」 展があります。
公式サイトのプロフィールによると、蔡國強は1957年に福建省・泉州市で生まれ、上海戯劇学院を卒業した美術家です。1986年末から日本で活動し、その後も世界各国で活躍し、現在はアメリカに住んで制作をしているそうです。
1989年から91年まで筑波大学に在籍した際にはいわき市とのコラボで爆発プロジェクトを開催したり、かなり日本との関わりが強い中国人芸術家の一人です。
見た感想として簡単に一言で表現すると、まさしく「芸術は爆発だ!」と思いました。本当に火薬で爆発させてガラスに映った残像で芸術的なアートに仕立てていたり、昼間に爆破プロジェクトと称した大規模実験的花火を開催したり、何しろ力強さと発想力に圧倒されました。そしてやっぱり彼の表現する宇宙観が素晴らしい!
宇宙アートといってもよいのではないかなあと思います。
宇宙開発が進むとSF小説がはやると言われていますが、アートもそういう現象があるのかなとちょっと思いました。中国人の宇宙に対するあこがれやロマンをダイナミックでエネルギッシュに表現したすごい作品ばかりで実に興味深かったです。
作品の中に時折中国語で散文がかいてあるのも面白くてよかったです。宇宙人への手紙的なものとか、ちょっとファンタジー。
また、ワイヤーで形作った大遊園地的なオブジェも楽しめました。時間がたつと照明が変化して壮大な宇宙観が感じられました。
とにかく圧倒された夏のいい思い出になりました。
参考サイト
国立新美術館サイト
蔡国強公式サイト